口腔機能発達不全症って聞いたことありますか?
みなさんこんにちは🌿
少しずつ気温が暖かくなり、もう少しでコールデンウィーク!
楽しみですね☺
さて、みなさんは「口腔機能発達不全症」という言葉をご存じですか?
今回は口腔機能発達不全症についてお話しします。
口腔機能発達不全症とは❔
口腔機能とは「食べる機能」「話す機能」「呼吸する機能」のことで、15歳未満の小児が
摂食機能障害の明らかな原因疾患がなくこれらの機能が十分に発達していない状態のことを
「口腔機能発達不全症」といいます。
現代では多くの小児がうまく咬めない、飲み込めない、発音(構音)がおかしい、
口呼吸、いびきなど口の機能に何らかの問題も持っています。
症状
口腔機能発達不全症は現代の小児に多いものの、本人や保護者も気付いていないこと
が多いです!
小児期に口の機能が発達しないとかみ合わせや歯並びが悪くなるだけでなく、
栄養摂取が不十分となったり、認知機能(記憶、思考、理解、学習、言語)が
未発達になることがあるとも言われています。
①歯の萌出遅延・・・歯がなかなか生えない
歯が生えるのが、乳歯で6ヶ月以上、永久歯で1年以上遅い場合は口腔機能発達不全症となる
可能性が高いです。
②食の問題・・・食べる量のばらつき、強い偏食、食べるのに時間がかかる
食べる量や回数にばらつきがあったり、偏食で同じ物ばかり食べたり、食べるのに
時間がかかると口腔機能の発達に悪影響があります。
③口呼吸・・・口をポカンと開けている
口呼吸をしているとかみ合わせ歯並びが悪くなるだけではなく、大人になってから
睡眠時無呼吸症候群の要因にもなります。
④口腔習癖・・・良くない癖がある
指しゃぶりや舌を前に出すといった癖は、口周囲の筋肉に悪影響を及ばします。
歯並びの悪化、発音障害、低位舌、いびきなどにつながっていくこともあります。
⚠主な口腔習癖(こうくうしゅうへき)⚠
指しゃぶり、タオルしゃぶり、つめ咬み、唇を咬む・吸う、舌を前に出す、低位舌、頬杖
⑤発音(構音)障害・・・うまく発音できない
発音障害があるとうまく発音ができず、言いたいことがよく伝わらなかったり、
周囲とのコミュニケーションに支障をきたすことがあります。
お口ポカンを治しましょう!
「お口ポカン」の原因は①鼻づまり、②唇の筋力不足です!
お口ポカンの癖があると、上下のあごのかみ合わせが悪くなってしまうほかに、感染症に
かかりやすい、独特の顔貌(唇がポッテリし前に出ている、下あごがうしろに引っ込んでいる)に
なるなどの問題も起きやすいです。
唇の筋力トレーニングをしてお口を閉じやすくしていきましょう!!
検査
口唇閉鎖力検査に専用の機械(りっぷるくん)を使用し、唇の筋力を測ります!
検査では、
①ボタンを口唇と前歯の間にはさみギュッと唇を閉じてもらいます。
②そのボタンに付いた糸を引っ張って、お口からボタンが外れた数値が口唇閉鎖力として示されます。
トレーニング
りっぷるとれーなーは、歯科医師が考えた「お口を閉じる力の向上」
を目的としたトレーニング器具です!
衛生的な素材で、子どもでも操作がしやすいです。
〈使い方〉
① 奥歯を噛み合わせ、器具を唇と前歯の間にはさみ口を閉じます。
② 唇を閉じて力を入れ、「1、2、3」とカウントする間、器具が口からでないように引っ張ります。
③同じ位置で7~10回行います。
④位置を変えて「左側・右側」など各方向に行います。
「食べる機能」の問題については、適切な時期にしっかり対応することがが大切です。
生活指導(姿勢の改善、食事のアドバイス)によって、生活や食べ方を見直しながら
口腔機能の改善に取り組んでみてはいかがですか❔
地域では、子どものお口の口腔機能改善に取り組む小児歯科や矯正歯科が増えています。
ぜひ、お悩みを相談してみてください☺
(記:今井 花南)