リテーナー(保定装置)について
みなさん、こんにちは☺
矯正装置を外した後に【保定期間】があるのをご存じですか?
矯正治療では矯正装置をつけて歯を動かす期間(治療期間)が終わったら、歯や歯の周辺組織を安定させる期間(保定期間)に移ります。
せっかく治療が終わったのに、また装置を使わなくてはいけないの?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、保定期間は歯並びを安定させるためのとても重要な期間です(治療中よりも実はこっちが大事かも・・・)。
リテーナー(保定装置)とは
矯正装置をはずした直後の歯は周囲の骨が安定しないため動きやすく、治療前の元の位置に戻ろうとします。
これを【後戻り】といいます。歯の後戻りを防いで歯並びを安定させるためのに使用する装置のことを【リテーナー】といいます
リテーナーには様々な種類がありますが、当院では主に上の3つを使用しています。
元の歯並びの状態や矯正装置の種類などによってリテーナーの種類も異なりますので、患者様それぞれに合った物を使用していただきます。
リテーナーの使用期間
使用期間は人によって異なりますが、1年~3年くらい使っていただくことが多いです。
目安として、矯正の治療期間と同じか少し長いくらいと考えてください。
使用時間
歯を動かす治療が終わった直後は非常に後戻りしやすいため、最低でも1年間はリテーナーを1日中使用していただく必要があります。
※食事や歯磨きのときは外します。
1年経過後は状態に応じて少しずつ使用時間を減らしていきます。
使用時間は歯科医師が判断するものなので、個人の判断で使用時間を変えたりせず、指示にしっかり従うようにしましょう。
通院頻度
矯正治療終了直後は短い間隔で、その後は半年に1回、1年に1回というように、徐々に通院間隔を延ばしていきます。
通院時には、歯並びや噛み合せの状態、装置の確認をします。むし歯がないかなど、お口の中全体の確認もします。
痛みはあるの?
リテーナーは矯正装置と異なり、歯を動かすための装置ではないので、矯正期間中のような強い痛みはほとんどありません。
ただし、リテーナーを数日外していると歯が動いてしまい、装着時に痛みや歯が押されるような感じ、窮屈な感じがすることがあります。
しばらく装着していると痛みがなくなる場合もありますが、大きく動いてしまうと装置があわなくなり作り直さなければならない場合もあります。再製作には別途料金がかかってしまうので、決められた時間はしっかり装着するようにしましょう。
また、装置が歯ぐきに当たって痛い、正しく装着できなくて痛いという場合もあります。
特定の場所が痛む、違和感があるといった場合は、定期検診でなくても早めに受診して確認してもらいましょう。
よくあるトラブル
リテーナーをサボってしまった!
リテーナーは慣れるまで違和感があったりするので、ついついサボってしまうという方もいます。
しかし、最初にお話したようにリテーナーを長時間つけないでいると、後戻りが生じる原因になります。
特に最初の6ヶ月くらいは後戻りが生じやすい期間になりますので、サボらずしっかりつけるようにしましょう。
使用時間が短く、リテーナーがはまらなくなってしまったり痛みが出る場合は、早めに歯科医院に相談しましょう。
リテーナが壊れてしまった!
リテーナーは変形しやすい素材でできているので、なにかの衝撃で壊れてしまったりすることがあります。
プレート部分が割れてしまった、マウスピースに亀裂が入ってしまったなど、少しの変化でも早めに歯科医院に相談しましょう。
修理できる場合もありますが、破損が大きいと一から作り直しになってしまう場合もあります。
ほんの少しのゆがみでも歯並びや噛み合わせに影響する恐れがありますので、破損が大きくなる前になるべく早く相談しましょう。
リテーナーをなくしてしまった!
リテーナーをなくしてしまった場合も、すぐに歯科医院に相談しましょう。
ティッシュに包んでおいたりするとなくしてしまう原因になりますので、使わない時は必ず専用のケースにしまっておくようにしましょう。
まとめ
リテーナーは矯正治療の大切な仕上げです
リテーナーは矯正装置と同じくらい大事な装置です。使用時間をしっかり守って使うことで、後戻りを防ぐことができます。
治療を頑張ってきれいにした歯並びを保ち笑顔で過ごせるよう、リテーナーもサボらずに頑張りましょう☺
(記:原 しおり)