小児外傷の対処法について
こんにちは☺
寒さも少しずつ厳しくなり、本格的な冬の訪れを感じるこの頃…。
体調面には気をつけながら過ごしましょう。
今回は、お子様が転んで歯をぶつけた際の、対処法についてお話ししてきます。
お子様の場合、親がよく注意して見ていても激しく転んでしまう経験は、よくあるかと思います。
転んでしまったら、大号泣…😢
さらに、出血までしていたりすると保護者の方も慌ててしまい、冷静に判断することは難しいですよね。
いざというときに備え、正しい対応の仕方を知っておくようにしましょう。
○歯の位置がずれたとき
歯の位置が前後にずれてしまったり、歯ぐきの中にめり込んだ場合、
低年齢では経過を見ることが多いです。
下から生えてきている永久歯に影響を及ぼすこともあるため
生え変わりまで定期的に、歯科医院を受診しましょう。
歯の周りの組織から出血している場合は、清潔なガーゼで圧迫します。
5分ほどで止血します。
○歯が欠けたとき
・小さな欠けの場合
歯科医院での修復の処置が出来ます。
状態が良ければ、欠けた歯を接着できます。
歯を乾燥させないように、濡れたガーゼなどに
包んでおくと良いでしょう。
歯が欠けていなくても、歯が凍みるなどの症状がみられる場合は、歯科医院を受診しましょう。
○歯がグラグラになったとき
歯科医院で骨や組織の状態を診てもらいましょう。
・軽度の揺れの場合
歯を安静にして、様子をみます。
・重度の揺れの場合
歯の根が折れている可能性があります。
予後が悪く、抜歯の可能性もあります。
安静にした状態で、歯を咬み合わせないようにして、できる限り早めに歯科医院を受診しましょう。
○歯が根元から抜けたとき
状態が良ければ、元の場所に戻せます。
歯を乾燥させないように、冷たい牛乳に浸けるか
口の中の元の位置に戻しましょう。
このとき、歯の根についている薄い膜が傷つくと
戻すことが難しくなります。
根の部分を持ったり、膜を洗い流したりしないように気をつけてください。
早ければ早いほど、確立は高くなるので、30分以内を目標に歯科医院を受診しましょう。
○歯が変色したとき
・ぶつけてすぐに変色した場合
歯の内出血や充血が治れば、変色も回復する可能性があります。
・ぶつけて数ヶ月後に徐々に変色した場合
歯の神経が死んでいる可能性が高いです。
歯の根に病巣が作られる危険性もあるため、
歯科医院を受診するようにしましょう。
○まとめ
歯の外傷はいっけん問題なく見えても、
知らないうちに永久歯に影響を及ぼす可能性があります。
また、何年も経ってから歯の根に病巣ができる原因にもなりかねません。
出血が止まったとしてもそのまま放置せず、歯科医院を受診するようにしましょう。
例外として、頭などをぶつけて意識がない場合や、めまいや吐き気などの場合は、
まずはそちらの治療が優先となるため、専門の科を受診しましょう。
早めの対応が、治療の予後にも影響するため、痛みなどの症状がない場合でも、
歯科医院を受診することをお勧めします。
(記:高橋 聖奈)